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フェルマーの最終定理

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)フェルマーの最終定理 (新潮文庫)
(2006/05)
サイモン シン

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あらすじは…
17世紀、ひとりの数学者が謎に満ちた言葉を残した。「私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」以後、あまりにも有名になったこの数学界最大の超難問「フェルマーの最終定理」への挑戦が始まったが――。天才数学者ワイルズの完全証明に至る波乱のドラマを軸に、3世紀に及ぶ数学者たちの苦闘を描く、感動の数学ノンフィクション!

みたいな感じです。



なんか気分が向いたので感想を書くことに。

気がつくとこうして小説の感想を書くのって1ヶ月ぶりくらいですかね…?感想ブログなのに…w。


さて。と言う事であまりにも有名なこの『フェルマーの最終定理』。その完全証明に至るまでにどんなことがあったのか?って言うのを数学史を絡めながら書いている数学ノンフィクション。

…ノンフィクション?

まさかの久しぶりに書いたかと思えばノンフィクションって言うね。いや自分でもビックリ。

ただ新潮文庫の100冊などを読んでいこうと思ったとき真っ先に思いついたのがこの作品だったんですよね。何でだろ?

あとは『ドグラ・マグラ』とかですかね。

有名っちゃ有名なんですが、周りにも読んだことある人ほとんどいなさそうな感じではありますよね。


そんな有名な作品で、有名な定理ではあるんですが、読んだ人やその実態を知っている人はほとんどいないはず。知っている人は多分数学に進んだ方が良い。

かく言う自分もこの定理の名前は知ってはいたけれど、どういう定理なのか、どんなプロセスがあったのかって言うのは知りませんでしたよ。

さてこの定理の命題。

3 以上の自然数 n について、xのn乗+yのn乗=zのn乗 となる 0 でない自然数 (x, y, z) の組み合わせがない

こんな簡単な定理。理解するには乗数って言うものを知っていれば理解できる。つまり中学1年生でも理解できる内容。

こんな簡単なものがピエール・ド・フェルマーによってこの世にポンっと出させてから過去300年間解かれることが無かった。こんな簡単なものが。

n=2の場合だと誰でも知っている三平方の定理と呼ばれる中1から高3、そしてそっから先に至るまで数学に関わる限り使い続けないと行けないほどの大定理。そして証明も簡単。

ただこれがn=3になった途端難易度が増してしまう。かの有名なオイラーさんも“虚数”と呼ばれる新たに発見された概念を導入してやっとこさ解くことが出来たわけですよ。そしてそれ以降は匙を投げてしまうほどだったと。

この作品の面白い所が「“虚数”と呼ばれる新たに発見された概念」って言う所にスポットを当てて数学史って面からその“虚数”がどのように発見されたのか、発見されるに至ったのかって言うことを語ってくれるわけですよ。

それも数行書いて終わるわけもなく2,3ページくらい続くんですが、その入りが上手いんですよね…。

何と言うか読んでいて違和感を感じないって言うかスラスラ読めるって言うか。

そう言った点でも作者のサイモン・シンと訳者の青木薫さんの力量って言うのを感じることが出来ます。


そんな数学史の一貫として(?)色々と数学関連の証明だとかそう言うのも入っていたりするんです。

そんなのを読んでいるとね…。何と言うかこう数学の美しさって言うか、素晴らしさって言うのを様々と感じさせられるんですよ…。いや数学美しい…。

こういう所が自分理系なのかなー?とか思わないでもないですけどね。いやホント美しいですよ数学。石神の言うこともよく分かります。


ただそう言った数学の美しさを感じなくても楽しめるのがこの作品でして。特に理解できなくても読めますしね。そういう風に書いてくれてます。

まあ、数学の数式見るのも嫌だって言う人は流石にやめた方が良いかも知れませんが。



そしてこの作品の最も素晴らしい所。いやフェルマーの最終定理にまつわる一連の事実の素晴らしい所。かな?

それが「事実は小説より奇なり」。このことわざ(?)をつくづくと感じさせられるって所でしょう。

感動しやすい自分ではありますが、この作品はなかなか…。

この最終定理を解いた世界で最も有名になった数学者・アンドリュー・ワイルズ。

彼の幼少期から30年間に及びフェルマーの最終定理に魅了され、そして7年もの年月をかけて解き明かした彼の一つの数式との戦い。

それは今までに出てきた何十もの重要な定理、そして数学における分野をいくつも組み合わせることで決着が着きました。

その7年に渡る戦いのうちにはいくつもの壁が立ちふさがり、そして最後の最後でとてつもなく大きな壁にぶちあたる。

それを乗り越え、完全証明へと至るには一つの理論との再会があった。

そこを読んだ時はもう涙が浮かんでました…。


ただその涙は感動的な「小説より奇」な事実、出来事を目の当たりにしただけじゃないんですよ。

何より感動して嬉しく思ったのが一つの大予想関わっていて、それを打ち立てたのが日本人だと言うこの事実。

「谷山=志村予想」と呼ばれる一つの大予想。

その詳しい所は正直な所理解できないんですが(理解できたら洒落にならないですけどw)、それがどれほど数学界に大きな痕跡を残したのかって言うのは分かります。

「谷山=志村予想が真であると仮定すると―」

この仮定から始まるいくつもの証明とはまだ呼べない代物が、この予想が打ち立てられて以来100以上存在している。

それはつまりこの予想が成り立つとしたらそれだけで数学界は大きく進む。それを意味するんですよ。

そして後にはこの予想が成り立てばフェルマーの最終定理は解くことが出来る。

ただそれを成すのは不可能だ…そう思われていたほどこの予想を証明するのは難しかった。


もし谷山=志村予想が無ければ、フェルマーの最終定理は解かれることは無かった。

それはもちろんこの定理に関わるすべてのものに言えることではありますが、この予想については本当にそうなんですよ。

それがね…。嬉しくてしょうがないんです…。

300年解かれることが無く、世界で最も有名な大定理が日本人がいなけりゃ解かれることが無かった…。もう最高ですよ…。



ただ最も魅力的なのがフェルマーの人柄って言うかいたずら好きな性格って言うか…w。

「私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」

この一文だけでそれは感じられますけどね…w。どんだけ面倒くさがりでいたずら好きなんだって話ですよ…w。

ただ面白いのがこういうのがこの最終定理だけじゃないって所なんですよね。

何でもある算術本(だったかな?)を解いている時に、何か証明問題思いついたら書き込んで、気が向いて「余白」があったらその解法を書くって人間だったみたいですw。いや面白い人だ。

この最終定理以外にもいくつか解法が無い問題があって、それらを解いていって最後に残ったのがこの大定理なんだとか。だから「最終」定理なんだそうですね。初めて知りました。

n=3はオイラーさんが頑張って解いたって話をしましたが、n=4についてはフェルマー大先生自信がどっかで解いていたみたいです。気まぐれでw。

それが無ければそれを解くために何人もの数学者が苦労することになるんでしょうね…w。

しかもフェルマー大先生、プロの数学家じゃないらしいんですよね。ただ趣味でやっていたとか…?

そんなアマが後世のプロを300年も煩わせることになるって言うのが何ともまたらしいというか何と言うか…w。


そして読んでいて最終的に分かることがピエール・ド・フェルマーこの人の天才さ。

最終定理を解いたアンドリュー・ワイルズの天才さと努力ももちろん素晴らしい物があるんですが、これを解くためにワイルズは最新の数学的技術を駆使して解いたわけですよ。

つまり今まで300年間フェルマーの作った一つの命題は最新の技術の猛攻を押しのけ続けてきたってことです。

しかも、フェルマー自身は「真に驚くべき」証明をすでにしているってことなんですよね。300年前時点での数学の技術で。

さすがにフェルマーがどれほど頭が良くたって300年間で作られたこの最終定理に関わる技術を開発しているってことは無いでしょうし、そうするともちろんワイルズのアプローチとは全く違ったもののはず。

…恐ろしい天才ですね。

フェルマーは思いついたもののこれの証明が出来てないんじゃないか?って言う人ともちろん解いているに違いないって言う人、両方いるらしいんですけどね。個人的にはぜひ解いていて貰いたいものですけどね。だってロマンあるし格好いいじゃないですかw。



何かこのブログとは完全に畑違いな作品を紹介した気がしますが、まあ面白いんだからしょうがないじゃないですか。

様々な面白さを感じることの出来るこのノンフィクション。

ぜひ奇が向きでもしたら読んでみてください。色々な「奇」を感じることが出来るはずですよ。




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図書館戦争 図書館戦争シリーズ①

図書館戦争  図書館戦争シリーズ(1) (角川文庫)図書館戦争 図書館戦争シリーズ(1) (角川文庫)
(2011/04/23)
有川 浩

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あらすじは…
2019年(正化31年)。公序良俗を乱す表現を取り締まる『メディア良化法』が成立して30年。高校時代に出会った、図書隊員を名乗る“王子様”の姿を追い求め、行き過ぎた検閲から本を守るための組織・図書隊に入隊した、一人の女の子がいた。名は笠原郁。不器用ながらも、愚直に頑張るその情熱が認められ、エリート部隊。図書特殊奴隊(ライブラリー・タスクフォース)配属されることになったが……!?
番外編も収録した本と恋の極上エンタテインメント、スタート!

みたいな感じです。



やっぱり面白ぇー…。ハンパねー…。

良かった…。本当に文庫化されて良かった…。これ大好きなんだって…。ホントマジで…。ハンパない…。


初めて読んだのは中1だったかな?あの時はまだ学校の図書室を使ってた気がする。

そこでお勧めされてたのがこの作品『図書館戦争』。

今考えると初めて触れたライトノベルってこの作品かも…?その当時は完全に普通の単行本として読んでましたけどね。

そうすると初めて読んだラノベ作家が大好きな作家さんになって世間の人たちに評価されているってのは感慨深い物がありますね…。いや嬉しや…。



本当にこのシリーズって素敵ですよね…。もうニヤニヤが止まらない…。

読んでいてニヤケが出てくる作品っておそらくこのシリーズが初めてなんですよね。それまでは宮部みゆきだとか東野圭吾だとかしか読んでませんでしたから。

今でも有川さんの作品以上ににやけられる作品って無いですからねー。もう完全に有川中毒です。ええ。

ただ彼女が凄いのはそれだけじゃない。にやけられるだけじゃないんですよ。

陸海空三部作でもそうですが、彼女の凄さって突飛で一見馬鹿馬鹿しく見えるような設定を生み出しておきながら、その設定をしっかりと作り上げて、調べ上げ、基の基は「ありえねー」言われても、話の展開や細かい点では決して読者につけ込ませる隙を作らない。そう言う所にあるんですよ。

ってこれ陸海空のどっかでも言った気がしますね…?まあ良いかw。

この作品でもそれは健在。って言うかこの作品がそういった点じゃ一番凄いかも…?


本を守って図書館と政府の機関が戦争する。

ホント簡単に言ってしまうとこんなに突飛な設定、って言うか物語。

普通に考えたらあり得ないんですよね。読んでて何度もそれは思いますし。

ただそれも有川さんがここまで緻密にしっかりと物語を作り込んできているから。それに尽きると思います。

だってこんな話持ってこられたら普通は「あり得ない」なんて感想抱かないと思うんですよね。だってその辺の小説でこんなこと思わないですからね。

ただ有川さんの場合はすべてがすべてリアル。本当にリアル。

それは児玉さんが巻末の対談でも言ってる事なんですけどね。細かな部分。例えば戦闘シーンなどが凄く巧く描けているんですよね。

あと忘れちゃ行けないのが図書隊と良化委員会、教育委員会、警察。そう言った様々な機関の背景やそれぞれとの兼ね合いや関係。

そう言った点が凄く巧く作られているんですよ。

だからこそ「あり得ない」設定でも違和感を感じることなく、むしろスラスラ読むことが出来る。俺はそう思ってます。



まあ、それもすべて有川さんの描く素敵な登場人物たちが暴れ回ってくれる御陰でもあるんですけどねw。

もう本当に素敵だよな…。

有川さんの作品と言えばラブコメ。そして素敵な登場人物。

それは譲ることが出来ないって言うか有川作品が好きなすべての人が思ってることだと思う。やっぱり。

有川さん曰く、「キャラクターが勝手に動く」と言わしめるほど動き回るキャラクターたちと生き生きとした姿はそう言われても完全に納得出来る。

こういう風に言う作家さんってたくさんいるんですが、やっぱり彼女が描くキャラクターたちが一番納得出来るんですよね。って言うかこのやりとりを完全に練り上げて書いてるとは思えないw。そうだとしたらむしろ恐ろしいです。

ホント彼女が描くキャラクターって生き生きと凄く輝いているんですよね。それでいてとてもリアルで親近感が涌く。

だからこそ有川作品に出てくるキャラクターって誰もが愛されるんだと思うんですよ。

特に郁と堂上の掛け合いなんてもの凄く生き生きしていますしね…w。何より本人たちが凄く楽しそうなんで読んでるこっちまで楽しくなってくる。

あと今回読んでいて思ったんですが、会話が凄くリアル…って言うか俺らが普通に話している言葉に近いって言うか。

ちょっとした軽口や冗談。そう言った所はとても身近に感じて、色々と真面目な部分――教育委員会との舌戦とか、は凄くそれらしい。

当然のことと言えば当然のことだと思うんですが、これって凄く大事なことだと思うんですよね。

だから生き生きとしたキャラクターを感じると同時にしっかりと作り込まれた設定や物語も感じることが出来るんでしょう。



いやー…。ホント誰しもが素晴らしいよね…。最高だよね…。愛してるよね…。

郁と堂上はもう見ていてニヤケしか浮かんでこないね…。今後の彼らを知っているとね…。

やっぱりこうやって一度読むのって面白い物ですね。

「こいつ昔こんなこと言ってたんだな」とか「こいつこんなこと思ってたなそう言えば」とか色々と思い出せますしね。ニヤニヤも出来ますから。

ちなみにそのほとんどは手塚関連です…w。

手塚も昔はあんなに可愛かったんだなー…。いや今(っていつか分からないけど)も可愛いけどね?何と言うかガキって言うか何と言うか…w。

結局手塚も郁も似た所は多いんですよねー。ガキな所とか、堂上ラブな所とか堂上ラブな所とか堂上ラブな所とか。

柴崎も素敵ですしね…。沢城さんですし…。

マジで柴崎=沢城さんはまり役過ぎて軽く鼻血でそうだったのは秘密。柴崎超大好きです。

小牧や玄田、折口たちもまた素敵…。誰もが素晴らしすぎてもう誰を挙げて良いのか分からないこの体たらく…w。


ただ素晴らしい人物と言うことで言えばこの人を挙げずに誰を挙げる…。

関東図書基地司令・稲嶺和市。

彼ほど人間的に出来た人間はいないと思う…。フィクションながらそう思ってしまった…。

『日野の悪夢』。図書隊が導入される大きなきっかけとなったこの事件。

この事件の生き残りにして、最も被害を受けた人物。

妻を亡くし、右脚を失った稲嶺が郁に向けて言った一言。これがまた凄い…。ホント凄い…。

「申し訳ない。縁者にもなかなか見せないものをあなたに見せてしまった」

信じられない。吐き気がするような言葉を吐かれてなお他人を気遣うこの凄さ…。

男気…とは全く違う『優しさ』と言い表すのが最も的確なのかも知れないけど、そんな言葉で言い表すことが出来ないこの彼の一言。

これを見た瞬間何故か色々なことがフラッシュバックして涙が浮かんでました…。



そして忘れていけないのが郁の『王子様事件』w。

いやー…。凄く感動するんですけどね…。その当時の様子を見る限りはね…w。

ただその後の彼らを知っているもんだからもうニヤケが止まらないって言うか何と言うか…w。

郁も結局夢見る少女ってことなんですよね…。そりゃあのタイミングで白馬に乗った王子様みたく助けられたら誰でも惚れますわ…。しかもかなり格好いいって言うね…。小っちゃいけど…w。

これ気づいたのいつだったかな?流石に途中で気づいていたと思うんですけど。だって読んでてニヤニヤしてた記憶ありますもん。

ただ有川さんの特徴として大抵の事は最も綺麗に収まる形で収まってくれますからね。まあ『Story Seller』は別なんですけどね…。だからこそショックが大きかったって言うか…。

いやー。でもこれから先が凄く楽しみなんですけどね。やっぱ彼らと一緒ににやけるのが一番ですから。


だからこそ巻末の短編がめちゃくちゃ嬉しかったって言うかマジ有川さん最高って言うか。

いやもう堂上可愛すぎじゃね?小牧空気読めすぎじゃね?手塚もうちょい空気読めよだが良いぞそれでこそお前だって感じなんですが。

郁ももちろん可愛いんですけどね…。でも堂上が可愛すぎるって言うかあの状況じゃ仕方ないって言うか…。

そう言えば最初から想う所はあったんだよねーって思ったりね。

こうして見ると本当に素敵で可愛い二人だなってのを凄く感じる。周りのはやし具合も絶妙だしね!

いやー…。羨ましい…。



ホント文庫化されて良かったな…。これ大好きなんだよ…。かと言ってハードカバーで買う経済力はないし…。

と言う事で本当に最高のタイミングでの文庫化でした。丁度読みたくなってきてた頃だし。

やっぱり図書館戦争シリーズが有川さんの代表作でしょうね。

これから4ヶ月は楽しめそうだ。





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GOSICK Ⅲ ―ゴシック・青い薔薇の下で―

GOSICKIII  ―ゴシック・青い薔薇の下で― (角川文庫)GOSICKIII ―ゴシック・青い薔薇の下で― (角川文庫)
(2010/01/23)
桜庭 一樹

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あらすじは…
<青い薔薇>を買ってきてちょうだい――故郷にいる姉の頼みで、首都ソヴレムに出かけてきた一弥は、巨大高級デパート<ジャンタン>で、不思議な体験をした。街に流れる“人間消失”の噂、異様な計算能力を持つストリートチルドレン――深まる一方の謎を抱え、一弥は風邪で寝込んでいるヴィクトリカに電話をする。“知恵の泉”は距離の壁を越え、難事件を解決できるのか……!? 大人気ミステリシリーズ、胸騒ぐ第3巻!!

みたいな感じです。



………ハァ。一弥はね…。もうどこまで駄目な奴なんですか…w。

ついに。ついに一弥が成長を見せて一人で事件を解決する!!と思いきや困ったらすぐ「ヴィクトリカー!!」。

…ドラえもんかッ!

と言う事で相変わらずのこの二人。とは言えいつもと違い事件に遭遇するのは一弥だけ。

姉に頼まれ<青い薔薇>のレプリカを買いに首都へと出向く一弥の元に待っているのはもちろん事件。

そしてその首都がまた凄い。

角川版のため挿絵などはかけらも無い物のこの描写力と想像させる力は本当に凄まじく、頭の中でソヴレムの街が完全に再現されてました。

毎回毎回思う事ですが本当にこのシリーズの世界観は素晴らしい物があります。

巻を重ねる毎に緻密にはっきりとしていく物語に、しっかりとそれでいて少しずつ確実に深まっていくこのシリーズの謎の数々。

これは本当に素晴らしい…。


とは言った物のミステリとしてのレベルはまあ少しずつ下がってきているかな…?

まあミステリというより、ライトノベルの味付けとしてミステリがあるって感じで読んでいるので問題は無いのですが。

でもやっぱり1巻の過去、現代の入り交じったトリックがあった分そこにも期待はしたいんですけどね。

ただね…w。少年探偵があれでは仕方のない物かも知れない…w。

出かけることの出来ないヴィクトリカ=名探偵のために元気いっぱい(?)の一弥=少年探偵が走り回る。

うん。良くある形ではあるけどね。一弥がすぐに「ヴィクえもーん!」と泣きつかなければね。

本当にこいつはどれだけヘタレやねん…w。

ニブいわ推理はしないわすぐに泣きつくわ。もうホント少年探偵としてはヘタレも良いとこですよ。

そうは言っても彼の魅力って言うのはそこには無いんですよね。

どれだけアホで中途半端の秀才で泣きつこうとも彼の思いは変わらない。その頑固さが彼の良さでもあり短所でもあるのかも知れませんが。



そして少しずつ明らかになってきた過去のブロワ家。

そうだったよな…。グレヴィールはそう言う可哀想な奴だったよな…w。

と言ったけれどやはり気になるのはヴィクトリカの真意。

何を持って人の気持ちを推し量らないようなことをしでかすのか。

あれだけの描写ではうかがい知ることは出来ないんですけどね…。

確かにヴィクトリカのしたことは気持ちの良い物ではないけど彼女の受けた仕打ちに対する彼女の気持ちは想像することは出来ない。

その上彼女はそれに対する気持ちを言葉にすることは無いけど気になったのがセシルの言葉。

「退屈ってのはもしかしたら、寂しいって意味じゃないかと、セシルは思うんだけどなぁ……」

これがもし本当なら…って言うかそうなんでしょうけど、そうすると彼女の感じていた寂しさってものはとてつもないもののはず。


だからね…。一弥にもらす『退屈』って言葉の数から今回の事件の彼女が感じた寂しさってものが感じられて…。もう可愛くて可愛くて…。

『久城、君、わたしは熱に浮かされながら退屈で死にそうになっていたのだ』

はぁ…。もう可愛くて可愛くて仕方がないな…。

寂しくて死にそうだなんて…。生まれて初めて経験した風邪の苦しさより一弥がいない寂しさの方が上だなんて…。

はぁ…。今回はヴィクトリカの可愛さが爆発しまくった巻だったな…。



そして3巻にしてまたしても増えていった謎。

特にブライアン・ロスコーの下りなんて謎だらけ。

本当にあれはどうなってるんだ?

あんな印象的な伏線を残していくなんて…。これから先が楽しみすぎる。

……本当は読んでるはずなんですけどねw。完全に忘れてましたからね。ここまで来ると初読と変わりませんw。


いやしかしまあヴィクトリカが可愛すぎる…。



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GOSICK Ⅱ ―ゴシック・その罪は名もなき―

GOSICKII  ―ゴシック・その罪は名もなき― (角川文庫)GOSICKII ―ゴシック・その罪は名もなき― (角川文庫)
(2009/11/25)
桜庭 一樹

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あらすじは…
<“灰色狼の末裔”に告ぐ。近く夏至祭。我らは子孫を歓迎する>不思議なその広告を見たヴィクトリカは夜、学園を抜け出して山間の小さな村にやって来た。時が止まったようなこの地で、またも起こった惨劇。それはかつて彼女の母・コルデリアが巻き込まれた事件と呼応するかのように続いてゆく。そして、最後にヴィクトリカが見抜いた真実とは……!?
直木賞作家がおくるダーク・ミステリ待望の第2巻登場!!

みたいな感じです。


相変わらず。相変わらずなんだよなぁ…。相変わらず面白いんだよ…。

相変わらずの二人に相変わらずの面白さ。ホント素晴らしい…。

もうそう言うしかないですよね。本当に面白かったんだから仕方がない。

まあ、内容は覚えてなかったんですけど…。仕方ないですよね!

…ごめんなさい、忘れたくて忘れた訳じゃないんですよでもやっぱり読んだのがかなり前だと忘れてしまうのもしょうがないですよね!!

……。

まあ、おかげで精一杯楽しめたので良いです。


しかし、二人の距離感は変わりませんよね…。ホント…。

相変わらずとしか言いようがないです。

一弥も彼なりに頑張って…って言うか実際変わっているのかも知れませんが、やっぱり最初のアブリルとの「デート」を見ていると…。

いくらお堅い父兄に育てられたって言っても…。

まあ、それが原因って言うか、もうどうしようもないことだってのは終盤に明かされた訳なんですけどね…。

おい、帝国軍人…。

そして、こちらも相変わらずのヴィクトリカ…。

デレてはいる、デレてはいるんですけど…。一弥は気づけません…。

一弥はよっぽどじゃないと気づけないでしょうね…。まあ、主人公なんてそんな物です…。クソッ…!

もう相変わらずというか巻を重ねる毎に可愛くなっていくのに…。


そんな中、舞台は名も無き山奥の村、前巻でも少し触れられていたヴィクトリカの母親・コルデリアの故郷であり、「灰色狼」の伝説の舞台へ。

そこで起きた20年前の追って二人はやってくると。

まあ、ここからが面白い。本当に。

前巻でも少し触れた実際の歴史と架空の歴史の交錯。ここでまた、それが生きてくると言う…。

そして、少しずつ明かされる20年前の新装と夏至祭で起こる新たな事件。

良い作品ですよね…。

確かにミステリとしては今ひとつ十分なのかも知れませんが、普通にライトノベルのミステリとして、そしてライトノベルとしては十分に面白いと思います。

犯人は分かりはしますが、トリックは分からないですし、それでも面白いですからねー。

まあ、実際ボク自身がトリックを考えないってのもあるんですが…w。

んー。こうして考えるとミステリ読みとしてはあんまりよろしくないですねー…。

でもやっぱりミステリでも、どれだけ面白いかってのが重要だと思うんですよ。その点じゃこれは十分ですし。

トリックも別にしょぼいってわけでは無いですし。

でも、『現在』の事件に関しては少し疑問が残るんですよね…。

何というか、トリック以外が少し弱い気がしたんですよ。

ただ『過去』と『現在』。ここに焦点を当てたこの作品なので、こういう事件がやはり必要だったのかな?って。


そう。『現在』と『過去』。

読み終わった後思ったのですが、どちらが大事なのだろう?って。

奴らは『過去』の遺物に酔っていた。そして、彼ら『民』もまた『過去』の歴史にすがって生きていた。

でも、二人は違った。『現在』を生き、楽しみ、苦しみ、そして生き抜いているんですよね…。

それを考えると自分ってどうなんだろう?なんて柄にも無いことを考えちゃいました。

確かに『現在』を楽しんでいるけど、『過去』に戻りたいなんて思ったことは一度や二度じゃないんですよね…。

大した過ちもしてないし、そこまで切望してもない今ですらそうなら、この先大きな過ちを犯したとき、本気でそれを切望したとき、自分ってどうなってしまうんだろうか?って。

それを考えると少し悲しい物がありますよね…。彼らのことを否定できないじゃないかって。

だからボクは前を向いて歩いていきます!!…何の話だ?


そして気持ちいいくらいはまっていくピースの数々がもう…。

彼女に言わすと“混沌の欠片”ですか?…あ、ちょっと違いますね。

本当に読んでいて驚くばかりです。そのすべてがはまっていく様はまるでパズルですよ…。ええ…。

しかも、普通に伏線を回収していくだけではなく、その伏線が歴史にまで絡んで来るという素晴らしさ。

ただちょっと許せないのが『例の民族』が実在じゃないって言うことね。

いや何となく違うんじゃないかな?そんなのは無かった…よな…?

とか思いながらやっぱり信じちゃってたのに…。オレの歴史の弱さが出てしまうじゃないか…。

ただ本当に凄かったです。

え?あれも伏線?これも伏線?みたいな。

この伏線の張り巡らせ方には目を見張る物がありますよね…。

成田良悟とは違う、また伊坂幸太郎とも違う、楽しませるためでもあり物語を進めるためでもある伏線って感じです。

これもまた良い物ですよね…。


その上、まだ伏線がたくさん残っていると言うね…。

もうたまりませんよね。これ最高ですよもう…。

まだまだ続いてくこの物語。本当にこれから先が楽しみです!


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ヴィクトリカ可愛いな…

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GOSICK ―ゴシック―

GOSICK  ―ゴシック― (角川文庫)GOSICK ―ゴシック― (角川文庫)
(2009/09/25)
桜庭 一樹

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アニメ化が決定ってことで角川版を買って読み直してみました。
角川版が出るって聞いた時からいつか新刊が出るだろうと思って、いつ買おういつ買おうと思っていたのですが、機会が無かったんですよね…。
それがもうそろそろ既刊分はすべて発売される見たいですし、アニメ化も決定。
そりゃもう買うしかないってことで4巻まで購入した次第です。


あらすじは…
前世紀初頭、ヨーロッパの小国ソヴュール。極東の島国から留学した久城一弥は、聖マルグリット学園の図書館塔で奇妙な美少女・ヴィクトリカと出会った。彼女の頭脳は学園の難事件を次々解決してゆくが、ある日ヴィクトリカと一弥は豪華客船に招待され、そこで本物の殺人事件に遭遇してしまう。やがて彼ら自身に危機が迫ったとき、ヴィクトリカは――!? 直木賞作家が贈る、キュートでダークなミステリ・シリーズ。

みたいな感じです。


あー…。面白い…。

久しぶりに読み直したこのシリーズ。おそらく初めて読んだのは中1の冬だったかな…?

残念ながら雰囲気だけは覚えていた物の細かい所は覚えていなかったのですが。

いや、むしろそれが良かったのかな?

凄く楽しむことが出来ました。

読み進めていくうちに少しずつ思い出していくんですが、トリックだとか細かい展開だとかは覚えていなかったので。

おそらく覚えていたとしても十分に楽しめたと思うんですけど。


架空の国・ソヴュールを舞台に繰り広げられる本格派ミステリ。

にもかかわらずライトノベルらしい雰囲気を残し、その上『第一次世界大戦』という歴史的事件を絡めながら進んで行くこのシリーズ。

いやこれは今思うと中1の頃のオレにはたまらないだろうな…。

推理小説ばかり読みふけっていた直後の頃ですからね…。夢中で読んでいた記憶があります…。

そう。本格派ミステリですよ。いやたまらん…。

解説にあるように昔年の本格派ミステリのように、間の抜けた主人公と頭脳明晰の探偵と言う最も親しまれたであろうミステリの形を保ちながらライトノベルのテイストを上手く加えている…。いやたまらん…。

そしてもちろんトリックもしっかりとし、ラストはアッと言わせてくれると言うこのシリーズ…。


しかし、読み直しても変わらないヴィクトリカの可愛らしさ…。

むしろ自分の中では進化しているような気がしますね…。いや可愛い…。

どれだけ気丈に振る舞っていても小さな女の子なんですよね…。

「九城、頼む…………、そばにいて。一緒に帰ろう。一人じゃいやだよぅ。九城……っ!」

事件を立ち所に解決し、いつも一弥をバカにしている彼女。

プライドもあって気丈に振る舞うしかないんでしょうね…。

そんな彼女の見せた一弥に頼る一面…。これがたまらなく可愛かった…。

それほどまでに恐ろしかった事件だった関わらず一弥を守るため決して手を離さない彼女。

そんな彼女の様子を思うといじらしくていじらしくて…。

んなー!!アニメ早く見たい!!アニメで動くヴィクトリカが見たいんや!!!

ただそうは言っても不安なのが声ですよね…。

しゃがれた老婆の声じゃアニメはダメだと思いますし、そうかと言って若い女性で行くとね…。

おそらく若い女性なんだろうと思いますけど。


相変わらずな一弥も…w。

軍人一家の三男であるがために、自分は家を継ぐことは出来ない。

けど、腐ることなく素直で、女性を守ると言う叩き込まれた信念だけは貫き通す…。

彼自身は「逃げ出してきた」なんて言っていますが、そんなことはない。

どう思っていようが彼は立派な帝国軍人の三男として育っています。三男ですが…w。

ただそんな彼も自分の立場に関係無しにヴィクトリカを守りたいと言う気持ちを持っている。

「ぼくは、君を助けたいんだよ」

この言葉に込められた一弥の気持ち…。それを思うと…。

笑みがこぼれずにはいられませんよね…w。

本当に何度読んでも彼の一途さは変わらないんですね…。

正直言って、あの時代の日本はあまり好きになれないんですが、こういう男子を育てていたんだろうかって思うとなんか誇らしくなりますよね…。

素直で実直。言うならば馬鹿正直。

ただ嫌いになれない。むしろ好感を持てる彼の人柄…。

ただこうして見ると15歳には見えないんだよなぁ…w。


そして、物語の展開。

10年前に起こった事件と今現在起こっている事件。

その二つが少しずつ重なり始め、最後に重なった瞬間本当に読んでてよかった…って気持ちになります…。

まあ、推理は出来ないしするつもりも無いんですけど。それがボクの推理小説を読むときのスタンスです。

最後にトリックが明かされてぴったりとはまった瞬間がこうね…。たまらないですよね…。

もしかしてこれがあるから群像劇を好きなのかも知れませんね。こう考えると似たような物は確かにあります。

そんな良くあるパターンなんだけど面白い。むしろ良くあるからこそ面白いのかも知れません。

なんか推理小説の面白さを改めて感じるな…。

その上、シリーズ物だからこそ出来る壮大な世界観。これが普通の推理小説とは違う所です。

ソヴュール王国。この舞台となる国ですが、恥ずかしながら昔はあるんじゃないかって思ってました…。いや本当に。

まあ、少しして気づいたんですがこの巻読んでる最中は信じてましたねたぶん…。

それほどに違和感ない作り込みなんです。この国自体が。

この国を取り囲む情勢が史実と絡まってどっちがどうなってるんだ?って感じで…。いやさすがに今は分かってますよ?

ただそこまで作り込まれているからこそこの世界観に引かれ、この作品に引き込まれるんでしょう。


でも、この作品って一般に入れて良いんでしょうか?

一応角川だから一般に入れてしまいましたが、実際富士見ミステリ文庫からですしね…。

まあ、一応一般に入れておきますが。

ただやっぱりイラストは欲しかったな…。あの綺麗なイラストは今でも忘れられないです…。

一度読んでいるんで大抵のイラストは頭に入ってますけど。

そんな所に舞い込んだイラスト入りの復刊…。いや遅いよ…。

さすがにそれまた買うことは出来ないと思うんですけどね…。いや買えませんけど…。

出たらイラストだけ見て満足することにします。しょうがない…。


最近、読み直す作品が多いですねー。ただでさえ買うの増えた上にほとんどしたことのなかった再読が増えてる物だから本が溜まる溜まる…。

ただこうして読み直して分かることなんですが、面白い作品って言うのは何度読んでも面白い物なんですよね。

それを痛感し始めたので少しずつ読み直すってのを増やしてみようかなって思い始めてます。

とりあえずGOSICKとハルヒですかね。

アニメ化までにGOSICKは持ってる4巻までは読んでおきたい所。

アニメ化楽しみにしてます!!



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ヴィクトリカ可愛いよ…

テーマ : ブックレビュー - ジャンル : 小説・文学

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